2021-01-01から1年間の記事一覧

甲状腺機能亢進症1

猫の内分泌疾患(ホルモン)に関わる病気で, 最も多い病気が甲状腺機能亢進症といわれています。 中高年,9歳位以上猫に多く, オスメスの差はありません。 人ではバセドウ病で有名ですね。 症状は多彩で,これと行って大きな特徴はありません。 体重減少 …

動物愛護法の改正〜令和の新基準〜3

動物愛護法の中には動物をみだりに殺したり, 傷つけた場合に適合する法律は前からありました。 動物愛護法44条1項「愛護動物殺傷罪」と言います。 しかし罰則が軽すぎる!と言われていました。 そんな意見を反映してか改訂されました。 旧「2年以下の懲役ま…

動物愛護法の改正~令和の新基準~2

動物園の動物たちだけでなく, ブリーダーやペットショップの動物たち, そこにいる動物たちは 年に一度獣医師に見せて状態をチェックしてもらいましょうね というものや 動物カフェやペットショップ,動物園など, 動物を展示販売に関わる業種に対して, 人…

動物愛護法の改正~令和の新基準~1

この法律は動物の管理と飼育,保護に関する決まりに関するものです。 動物に関わる仕事などをしてない方には あまり縁がない法律と思われるかもしれません。 ここでは,動物が好きな皆様に関係がありそう, 知っておいていただきたい, 今回改正されたポイン…

細菌性膀胱炎3

抗生剤を飲んで治療効果があれば, その抗生剤は当たりです。 つまり 血尿が減った,なくなった, 頻尿の回数が減った,なくなった といった 病院をいくキッカケになった症状の改善が, 薬を飲み始めて2ー3日で見えてきたら, その薬は原因菌に効果があった…

細菌性膀胱炎2

尿に細菌がいた場合,細菌性膀胱炎となります。 もちろん,細菌と結石が同時に存在する場合もあります。 細菌に関して,治療方法は抗生剤を飲むことです。 飲んだら安心,というわけではありません。 ちゃんと薬が菌に対して効果があるかを確かめるまで油断…

細菌性膀胱炎1

以前,猫の膀胱炎を紹介した時に 「特発性膀胱炎」について述べました。 猫の膀胱炎は圧倒的に特発性膀胱炎が多いことも書きました。 私事ですが,なぜか最近の診察では 細菌が検出されることも多いなぁと。 特発性膀胱炎は原因がよくわからない膀胱炎とのべ…

難産5

難産と診断された場合, 治療法を決める一つのポイントは 胎児の心拍数です。 心拍数がある程度安定していれば(200回/分程度), 薬などを使った内科処置を試す余裕がありますが, 胎児の心拍が低いと胎児が弱っている指標であり, 一刻の猶予もありません…

難産4

正常な分娩から外れた時, 動物病院に運ばれます。 病院では,超音波(エコー)検査で胎児の状態を把握します。 具体的には心臓の動きを見ます。 正常で元気な胎児なら心臓の動き(心拍数)は200回以上です。 この状態であれば余裕があるのですが, 150回程…

難産3

難産の原因 難産の原因は母体,胎児と共に可能性があります。 ・赤ちゃんが大きすぎる 赤ちゃんの数が1-2頭と少ないと、 一頭の大きさが大きいために、 難産の可能性が高くなります。 特に頭が大きすぎると,骨盤の穴を通れず, 外に出ることが物理的に難し…

難産2

もし、 愛猫に妊娠した可能性がある場合どうしたら良いでしょう? まず、とりあえず動物病院を受診しましょう。 動物病院では触って妊娠しているかどうかを診断します(触診)。 触診は交配後20日頃から可能となるので、 その時期を目安に受診するとよいでし…

難産

難産とは、 異常分娩のうち、外からのの介助がないと分娩が困難または不可能な状態を 難産と言います. 獣医領の中では、緊急を要するものの一つで、 適切に素早い対処をしないと母子共に命に関わる救急疾患です. まず正常な分娩の基礎知識から 猫の妊娠期…

発作(痙攣発作)5

では痙攣発作の治療方法の話をします。 脳の構造に異常があった場合や 脳以外に異常があった場合は、 その原因に対する治療を行います。 例えば頭蓋内に原因があった場合、 脳腫瘍であれば摘出手術・化学療法剤・放射線治療などを検討するでしょう。脳炎であ…

発作(痙攣発作)4

ではまず痙攣の原因、診断の手順や考え方をご紹介します。 先に述べたように痙攣の原因は大きく分けて 脳炎、脳腫瘍といった脳に関する疾患と 心疾患や低血糖、電解質異常、高アンモニウム血症など 脳以外の疾患です。 脳の原因を特定のためには MRI検査や脳…

発作(痙攣発作)3

てんかんの発作に関していえば 発作の前に、前兆のようなことが 起こることもあります。 発作をおこす前直前に、 なんとなく挙動不審な行動、たとえば目的なさそうにふらふら歩いたりします。 また、過剰にグルーミングをするなど 徴候が見られる場合もあり…

発作(痙攣発作)2

「発作」といっても、さまざまな様相があります。 全身がけいれんするタイプ(全般てんかん発作)。 突然意識を失って倒れ、身体全身をのけぞらして突っ張ります。 手足をバタバタさせたり、家中を狂ったように走りまわる行動が 見られることもあります。 身…

発作(痙攣発作)

発作、といえば、 てんかんを思い浮かぶ方が多いと思います。 てんかんが原因で起こる発作を 「てんかん発作」と言いますが、 発作が全ててんかんが原因とは限りません。 発作の原因は大きく分けると以下の三つに分かれます。 ・症候性てんかん(頭蓋内疾患…

大動脈血栓塞栓症5

治療の柱は大きく分けて3本です。 ①血栓に対する管理 ②痛みの管理 ③背景となっている病気の管理、全身状態の管理 猫の状態や既存の病気などを考慮しますので、 必ずこの治療の柱がマストではありませんが、 基本はこの3つが治療の柱になります。 ①血栓を溶か…

大動脈血栓塞栓症4

具体的に猫に起こる症状をご紹介します。 特徴的な症状は5つです。 ①痛み ものすごい痛みが猫を襲います。 血栓が飛んで末端で詰まったタイミングでは 猫の叫び声が聞こえることがあり、 それによってオーナーが異常に気づくことがあります。 強い痛みで震…

大動脈血栓塞栓症3

そもそも普通は血管内をスムーズに流れている血液が、 なんで塊になってしまうのでしょうか? 一つ目は 血流の速度がゆっくりになり、停滞することで血液は固まりやすくなります。 人間でもずっと同じ姿勢でいることで、 血流の動きは鈍くなります。(エコノ…

猫の大動脈血栓塞栓症2

大動脈血栓塞栓症とは、、 まず 血栓塞栓症とは、 心臓や血管で作られた血液の塊が 血管に詰まる病気です。 血液の塊がどこかに詰まることを血栓症と言います。 人間で言うとエコノミークラス症候群ですね。 大動脈という太い血管から細い血管に分岐するとこ…

猫の大動脈血栓塞栓

1) 突然の強い痛み ぎゃーっという声で発見されることも2) 急に呼吸が荒くなる3) 口を開け、お腹を上下させた呼吸4) 腰が抜けたように立てない 5) 後脚が立てない、又は前足を突っ張っていることも 私の感覚では上の1〜5内、主訴が1と5で病院に来ることが多…

猫の特発性膀胱炎2

「特発性」とはざっくり言うと 「原因がよくわからない」という意味です. つまり 特発性膀胱炎とは 「原因がよくわからないけど、膀胱炎のような症状を起こしている」疾患 となります. 膀胱炎は 細菌感染したり尿結石ができると、 それによって膀胱の壁に…

猫の特発性膀胱炎

猫を飼っていると、 一度は見舞われるおしっこトラブル。 「猫の下部尿路疾患」 といいます。 下部尿路疾患とは 細菌感染が原因や結石が原因と言った 特定の原因がある疾患を指すわけではありません。 頻尿や血尿など 膀胱や尿道(下部尿路)にトラブルがあっ…

貧血の原因2

猫の3頭に1頭は 慢性腎臓病なると言われています. 腎臓病になると、 貧血になるリスクが高くなるのを ご存知ですか. 腎臓ではエリスロポエチンという 造血ホルモンを作っています。 腎臓病が進行すると、 つまり、 腎臓の機能が落ちてくると、 この造血ホ…

貧血の原因

貧血の原因とはなにがあるでしょう. もちろん色々原因や理由はあります. 貧血原因の考え方として、 ①赤血球の材料が足りない ご飯が食べれない ご飯を食べても栄養が吸収できていない ②赤血球の作る過程でトラブル 赤血球の作る場所のトラブル 赤血球の作…

貧血

そもそも貧血とは、 血液中の赤血球の割合が 正常値よりも少なくなっていることを言います。 赤血球は、 酸素を組織や細胞に届ける重要な役割をしています。 なので 貧血が進行すると、 さまざまな細胞に酸素が届けられなくなるので ・すぐ疲れる ・あまり動…

血液型 クロスマッチテスト

猫の血液型をわかっていなくてはならない時は、 輸血を受けるときと、 輸血用の血液を預けたいとき、 そして出産を考えている場合です。 人と同じように、 血液型が異なる血液を輸液すると 拒絶反応が起こります. 例えば A型の猫はA型抗原と抗B抗体を持って…

血液型

猫には3種類の血液型があり、 A型、B型、AB型の 3つに分類されています。 ちなみに犬にも血液型は 国際的に認められているのは13種類。 人間のABO式とは異なり、DEA式というものであらわします。 (DEA1.1型とか、DEA1.2型とか) 両親が A型とA型 A型とB型 …

新宿のねこはもう見ましたか?

https://www.gizmodo.jp/2021/07/3d-cat-in-shinjuku.html 東京・JR新宿駅東口の大型街頭ビジョン「クロス新宿ビジョン」に “巨大猫”が現れました。 通常の広告の合間にリアルな三毛猫がくつろいでいます。 企画したのは不動産やデジタルサイネージ(電子看…