動物の血液と輸血5

◼︎

病気の動物に血液を提供するためには、

健康な血液を持つ相手が必要です。

定期的な感染症予防(ワクチン)を行っており、

病気を持ってない動物が血液ドナーになることができます。

 

また、体重も一定以上の個体であることが

条件になります。

小さい動物では採血できる量が限られていますし、

負担が大きいので、

ドナー対象になりません。

大きい犬は採血で取れる血の量が多いこともあるため、

35kg以上という下限があります。

猫にも下限はありますが、

犬と違って体重に大きな幅がないので、

条件を満たしても、犬に比べると採血できる量は限られます。

緊急時は条件に外れていても、

ドナーに負担にならない範囲で

採血をおこないこともあります。

 

====血液ドナーになれる主な条件(猫)====

⚪︎年齢;1−7

⚪︎性別;去勢オス、子供を産んだことのない避妊メス

⚪︎体重;3.5kg以上

⚪︎飼育環境;完全室内飼育

⚪︎予防;3種混合ワクチンとノミダニ予防をしている

⚪︎感染症;猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルス、

ヘモプラズマなど血液からうつる病気に感染しいていないこと

========================

 

猫からは3050ml程度、採血することが多いです。

条件を満たしたとしても、

血液型含め適合しないことがあります。

 

動物の輸血は

血の確保がとても難しいのです。

 

◾️

 

動物の血液と輸血5

◼︎

病気の動物に血液を提供するためには、

健康な血液を持つ相手が必要です。

定期的な感染症予防(ワクチン)を行っており、

病気を持ってない動物が血液ドナーになることができます。

 

また、体重も一定以上の個体であることが

条件になります。

小さい動物では採血できる量が限られていますし、

負担が大きいので、

ドナー対象になりません。

大きい犬は採血で取れる血の量が多いこともあるため、

35kg以上という下限があります。

猫にも下限はありますが、

犬と違って体重に大きな幅がないので、

条件を満たしても、犬に比べると採血できる量は限られます。

緊急時は条件に外れていても、

ドナーに負担にならない範囲で

採血をおこないこともあります。

 

====血液ドナーになれる主な条件(猫)====

⚪︎年齢;1−7

⚪︎性別;去勢オス、子供を産んだことのない避妊メス

⚪︎体重;3.5kg以上

⚪︎飼育環境;完全室内飼育

⚪︎予防;3種混合ワクチンとノミダニ予防をしている

⚪︎感染症;猫免疫不全ウイルス、猫白血病ウイルス、

ヘモプラズマなど血液からうつる病気に感染しいていないこと

========================

 

猫からは3050ml程度、採血することが多いです。

条件を満たしたとしても、

血液型含め適合しないことがあります。

 

動物の輸血は

血の確保がとても難しいのです。

 

◾️

 

動物の血液と輸血4

◼︎動物の輸血の始まり

19世紀から20世紀の初めにかけて、

人の血液型が発見された後、

犬では1910年頃、

猫では1912年頃に、

血液型が発見、抗凝固剤が発見、血液の保存方法の開発と

一気に進みました。

 

これらの成果をもとに、

第一次世界大戦第二次世界大戦では、

傷ついた兵士に対する輸血が多く行われ、

輸血技術が確立されたとされています。

 

この時に人で研究された成果が、

動物の輸血医療に応用されました。

普通の医療技術進歩と逆ですね。

そうして1950年代に入ると、

世界中の獣医師たちにより

動物の輸血医療が本格的にはじまったと言われています。

 

◼︎

 

初めの頃は、

血液型を調べる薬品が

大学や研究機関にしかなく、

輸血前検査をほとんど行わず輸血を行っていたため、

副作用が多かったようです。

2000年代に入って、

動物病院で血液型が

動物病院で簡単に調べられるようになり、

昔に比べると

簡単に輸血ができるようになりました。

 

しかし

人の輸血に比べると

犬と猫の輸血は

関連検査だけでなく、

輸血体制も

大きく遅れているのが現状です。

 

◼︎

 

動物の血液と輸血3

猫は

人のABO式血液型と同じように

AB血液型システムの血液型に

対して抗体を持っています。

ですので、

人と同じように

A型の人は抗B抗体

B型の人は抗A抗体

を持っており、

違う血液型を輸血すると

重い副作用が起こってしまいます。

ですので、必ず同じ血液型を輸血する必要があります。

ただし、緊急時にAB型の猫に輸血するときは、

AB型の血液が手に入らなければ、

A型の血液を使う場合があります。

これは、AB型の猫には血球を攻撃する抗体がないためです。

 

◼︎

 

動物から動物への輸血は、

人よりも早い時期に行われていました。

これは治療目的ではなく、

人の輸血に対する実験です。

人では1667年に子羊の血液を人に輸血した実験が初めてで、

これよりも2年早い、1665年に行われました。

イギリスのリチャード・ロウアーという医師が行いました。

輸血の問題の一つは、

血液を取り出すと血液が固まってしまうことでした。

のちに抗凝固剤を発見するのですが、

初めは血液が固まる前に

レシピエント側に流していました。

 

犬の輸血の実験で

血液を人為的に抜いた中型雑種犬の頸静脈と

大型犬の頸動脈を銀で作られた管で直接繋いで

血液を流しました。

すると貧血だった犬は元気になり、

見事輸血成功となりました。

これが犬や人の緊急治療としての輸血の始まりと言われています。

しかし血液の型がまだわかっておらず、

人の医療現場で

患者が重い副作用で亡くなって大問題になったため、

ヨーロッパでは輸血を禁止され、

それから150年ほど

医療現場での輸血は行われなかった時期がありました。

 

◼︎

 

 

動物の血液と輸血2

動物にもいくつもの血液型システムがあり、

複数の血液型抗原システムを持っています。

◾️

猫に血液型の研究は1912年に始まったと言われています。

人間型が発見されたのが1900年なので

人の研究直後に始まりました。

 

猫にはAB血液型システムがあり、

A型、B型、AB型に分けられます。

人のABO式血液型とは名前が似ていますが、

全く異なる血液型です。

A血液型抗原を持つ猫をA

B 血液型抗原を持つ猫をB

両方持つ猫をAB型持つ猫をAB

の3つに分けられます。

 

人の血液型抗原遺伝子と異なり、

A血液型抗原を作る遺伝子は、

B型血液抗原遺伝子に対して優性なので、

A型の猫が圧倒的に多いです。

A型の猫が約95

B型の猫が約5

AB型はそれ以下

と言われています。

AB型に関しては品種によっては

見つかっていない品種もあります。

◾️

猫の血液型割合は品種による差は結構あります。

B型多い品種は

ブリティッシュショートヘア(59%)

デボンレックス(43%)

コーニッシュレックス(33%)

エキゾチックショートヘア(27%)

ソマリ(22%)

などなど。

 

ラグドールに関してはAB型が18%(B型が5%)

もいると言われています。

品種によって差があるのがわかります。

B型はがめずらしいので供血してくれる猫を探すことが大変で、

それが輸血の現実的な大いな問題となっています。

 

 

 

 

 

動物の血液と輸血

人にはABABO型と4つの血液の型があります.

自分以外から血をもらい体内に入れる行為を輸血と言い、

それには同じ型同時で行う必要があります.

 

動物は種ごとに特徴的な血液型を持っています.

動物も、血液の病気や大きな事故、手術を行う場合は、

大量の出血が必要になります。

その場合は人と同じように輸血が行わなわれています。

 

人と動物の血液の違いについて考えたいと思います。

 

◾️

まず人の血液についてです。

人はABO式血液型とRh式血液型があります。

これは赤血球に付いている抗原という

オプション(付属物、装飾というイメージで良いでしょう)の種類を表しています。

人の血液中には抗体という成分があり、

A型の人は抗B抗体

B型の人は抗A抗体

O型の人は抗A抗体と抗B抗体

を持っています。

A型抗原と抗A抗体がくっつくと塊を作り、血球を変性してしまうため、

重大な副作用として悪影響を及ぼしてしまいます。

なのでA型の人にB型血液を入れることはできません。

日本人では

A型が40%(十人中4人)

B型が20%(十人中2人)

O型が30%(十人中3人)

AB型が10%((十人中1人)

です。

AB型は他の国では10%以下であることが多く、

日本のAB型は他国に比べると多いそうです。

 

加えて人にはRh血液抗原という識別もあり、

種類は50種類以上あるのですが、重要なのが

Rh Dという種類の血液抗原が重要で、

Rh D抗原がある人がRh+血液型

Rh D抗原がない人がRhー血液型

に分けられます。

日本人は99.5%がRh+0.5%がRhーと言われています。

(ちなみに欧米人はRhーは30倍近い15%程度いるそうです)

◾️

動物にもいくつもの血液型システムがあり、複数の血液型抗原システムを持っています。

 

続く

 

 

猫の血統と遺伝病 シャム猫 神経疾患/眼疾患/泌尿生殖器疾患/呼吸器病

・知覚過敏症候群

皮膚疾患、神経疾患、筋骨格疾患、行動学的疾患など

複数の原因が関与すると考えられています。

背中の皮膚が波打つように痙攣し、

過度のグルーミング、

走り回る、

過度に鳴く、

興奮、

家族や同居猫に対する攻撃行動、

などが見られます。

 

 

・ライソゾーム病

非常に稀な遺伝病です。

老廃物を掃除する働きが生まれつき弱いために、

老廃物が全身の細胞に次第に蓄積されて病気が進行し、

肝不全や盲目になり、

さらに痙攣発作が長く続くようになります。

多くが1才ぐらいで亡くなる不治の病で

有効な治療法がありません。

 

 

・角膜分離症

眼球表面の角膜に

黒色のマダラ状の壊死組織が発生する病気です。

ヘルペスウイルスが関与していると考えられており、

抗ウイルス薬の点眼内服を使って治療します。

緑内障

・水晶体脱臼

 

・尿石症(シュウ酸カルシウム/ストラバイト)

 

・難産

 

・猫喘息

咳や息切れ、

疲れやすい、

動きたがらない、

息を吐くとき音がする(喘鳴)

口を開けて呼吸をする

などの症状が見られます。

発作的に呼吸困難が起こり、

ひどい発作時には、

死に至る可能性があります。