動物の血液と輸血4

◼︎動物の輸血の始まり

19世紀から20世紀の初めにかけて、

人の血液型が発見された後、

犬では1910年頃、

猫では1912年頃に、

血液型が発見、抗凝固剤が発見、血液の保存方法の開発と

一気に進みました。

 

これらの成果をもとに、

第一次世界大戦第二次世界大戦では、

傷ついた兵士に対する輸血が多く行われ、

輸血技術が確立されたとされています。

 

この時に人で研究された成果が、

動物の輸血医療に応用されました。

普通の医療技術進歩と逆ですね。

そうして1950年代に入ると、

世界中の獣医師たちにより

動物の輸血医療が本格的にはじまったと言われています。

 

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初めの頃は、

血液型を調べる薬品が

大学や研究機関にしかなく、

輸血前検査をほとんど行わず輸血を行っていたため、

副作用が多かったようです。

2000年代に入って、

動物病院で血液型が

動物病院で簡単に調べられるようになり、

昔に比べると

簡単に輸血ができるようになりました。

 

しかし

人の輸血に比べると

犬と猫の輸血は

関連検査だけでなく、

輸血体制も

大きく遅れているのが現状です。

 

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