難産
難産とは、
異常分娩のうち、外からのの介助がないと分娩が困難または不可能な状態を
難産と言います.
獣医領の中では、緊急を要するものの一つで、
適切に素早い対処をしないと母子共に命に関わる救急疾患です.
まず正常な分娩の基礎知識から
猫の妊娠期間は
約63日前後です.
一回の分娩で1−8頭程度生まれます.
早産と言われるのは妊娠期間58日以前に生まれた場合です.
予定より5日程度(妊娠期間58日)であれば、
生存率に影響はそれほどありません.
1週間以上早いと(妊娠期間〜55日)だと
生きられる確率は極端に低下します.
全て順調に妊娠、出産できればいいのですが、
何か異常がある場合(後述;難産の原因)は
対処のタイミングが非常に大切です.
早すぎる帝王切開は、
・未熟児が生まれるリスクが高い
・胎盤が剥がれにくく、出血リスクが高い
・母乳が出ないため新生児が育てない
逆に遅すぎる分娩のリスクは
・胎児死亡の可能性がかなり上がること
・母体の負荷が大きく、命の危険性が高まる
ですので
飼い主はよく観察し、
異常を感じたらすぐに病院に相談する
判断力が必要となります.