難産4
正常な分娩から外れた時,
動物病院に運ばれます。
病院では,超音波(エコー)検査で胎児の状態を把握します。
具体的には心臓の動きを見ます。
正常で元気な胎児なら心臓の動き(心拍数)は200回以上です。
この状態であれば余裕があるのですが,
150回程度を下回る場合は,
すぐに胎児を取り上げる必要が出てきます。
心拍数が130回を下回る場合は
胎児の無事もかなり危ぶまれている状況と考えます。
加えて
Xray(レントゲン)にて
胎児の位置や体勢,大きさに問題がないか把握します。
胎児と母体が元気でも,
物理的に胎児が骨盤の穴を通れる状況でない場合は,
即座に帝王切開に切り替えます。
母体は分娩時に
脱水,低血糖,低カルシウム血症になることが
多いです。
それが原因で正常な分娩が妨げられていることもあります。
ですので病院では,
血液検査でそれを把握すると主に,
点滴でカルシウムや糖を補給します。
難産の原因は
母体側75%,胎児側25%と言われています。
薬などお腹を開かず解決できるのは
25〜30%程度なので,
難産になると
7,8割は外科的な処置は必要になるということです。