猫の血統と遺伝病 長毛種2
前回までのはなし
●長毛雑種の遺伝病
・肥大型心筋症(心疾患)
・エーラス−ダンロス症候群(皮膚疾患)
・皮膚腫瘍
→・ライソゾーム病
→・シュウ酸カルシウム尿路結石
→・ストラバイト尿路結石
[ライソゾーム病]
ライソゾームのいうのは体の細胞の中になる、
細胞小器官の一つです。
体の中で不要になった
脂質や糖質を分解する働きをします。
ライソゾームの中には多くの酵素があり、
それぞれ違う物質を分解しています。
この酵素がひとつでも欠けると、
正常なら分解処理できるものができなくなり、
いらないものが細胞内に蓄積していきます。
その結果、病気になります。
これがライソゾーム病です。
人にも起こり得るライソゾーム病は、
起こる異変が起こる体の場所や現象によって
ゴーシェ病、ムコ多糖症、ファブリ病、ポンペ病、ムコリピドーシス、
など様々な病気があります。
https://science-illust.com/cell/
[シュウ酸カルシウム結石][ストラバイト結石]
猫は尿の結石が出来やすいですが
長毛種は特に遺伝的にかかりやすい病気のようです。
それぞれ罹りやすい年齢と尿のp Hがあります。
・シュウ酸カルシウム;
7歳以上と中高齢の猫に多く、
尿のpH6以下でかかりやすいです。
治療方法は大きくなった、どうしようもないものは
手術で取るしかないです(食事対応不可)
・ストラバイト結晶;
比較的若い1−6歳と若い猫に多いです。
(7歳以上にも起こりえます)
pH6.6以上とアルカリ性に傾くと結晶化しやすいです。
治療は食事療法で溶かすことができます。