猫の誤飲3

体に害があるものを摂取した時、

全てを吐かせるわけではありません。

 

動物の状態として、意識が朦朧としているなど

意識障害がある動物に催吐処置は不適応です。

嘔吐物を誤って肺に入ってしまう可能性があるからです。

 

そのほかに、食道を通って口腔に出す過程で

それらを傷つけてしまう恐れのあるものを誤飲した場合も

不適になることが多いです。

例えば、

強酸性、強アルカリ性(漂白剤)の製剤、

化粧品、

農薬類、

灯油やガソリン、

突起物のあるもの、

あと有名(?)なものでは

ボタン電池(食道に停滞で障害)

などです。

 

吐かせられないもの食べた、催吐処置をしても吐かなかった場合、

適応になる処置は

内視鏡による異物摘出

開腹手術による異物摘出

胃洗浄

などがあります。

動物の状態や、何を食べたかなどによって

何が適応かは異なります。

 

たまにおうちで吐かせようとしてくる方がいらっしゃいます。

手を動物の口に入れたり、

催吐のための薬や成分のものを摂取させるなど

大変危険ですので、病院へのご相談を強くお勧めします。

 

また、様子を見る、という選択肢の前に

電話やインターネットで獣医師相談することも

お勧めしたいことの一つです。

 

誤飲物によって害悪な症状が出始めた時だと

催吐処置はほとんど不適、意味がないことが多いです。

なぜなら、

胃を通過して腸に到達し、成分が吸収されていたり、

化管を傷ついているからです。

 

誤飲誤食に関して

処置は時間勝負のところもあるので、

とりあえず相談はしてから、

その後の判断をしていただければと思います。