肥満と麻酔のリスク

麻酔をかけると

意識がなくなり、強い痛みのある手術など

強い侵襲性の処置を耐えることができます。


しかし、麻酔薬の量が多すぎると

麻酔から覚めることができず、

死んでしまう可能性があります。

適切な麻酔量を使用することは非常に重要です。

しかし、

肥満の猫は通常の猫以上に麻酔の適正量を見極めにくいのです。

なぜかというと、

体に脂肪が多いからです。


麻酔薬は脂肪にたくさん解ける性質を持っています。

麻酔薬が体の中に入り、

血管そして脳に届くと麻酔が効いている状態になります。


体に脂肪が沢山あると、

脳に届いて欲しい薬が脂肪にどんどん吸収されてしまい、
脳に適切量が届きにくくなります。

そのため通常よりも多くの麻酔薬が必要となります。

それだけではなく、麻酔を吸った脂肪は

タンクのように麻酔薬を保存してしまいます。

脂肪の中に貯蔵された麻酔薬は、

時間をおいて徐々に体に浸透していくのです。

なので麻酔がなかなか切れることなく、

覚めにくい状態に陥る場合があるのです。

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