猫の誤飲

まず知って頂きたいことは

猫は犬よりも人工的に嘔吐を誘発する行為(以下催吐処置と言います)をして

成功する確率は犬よりも低いということです.

犬が催吐処置をして、嘔吐をひきおせる確率が

大体7080%としますが、

猫は60%かそれ以下だと思ってください.

 

また若齢(4ヶ月齢程度)のこや

心臓などの循環器疾患をお持ちこは

体への負担が大きいため、

催吐処置ができないことがあります.

こうなると、場合によっては

いきなりお腹を開いて

飲んだものを取り出す手術をする可能性があります.

 

何が言いたいかというと

とにかく誤飲は

させないでほしい

ということです.

病気や事故と違って

オーナーの努力で

防げるます。

 

 

猫の皮膚糸状菌症4〜対策〜

掃除のやり方

真菌対策として掃除をする場合、

およそ数週間から数か月と長期間を考える必要があります。

さらに

徹底した掃除を月一回、

簡易掃除であれば週2回〜毎日

行うことが

好ましいです。

簡易掃除とは、掃除機をかける、

消毒剤を浸した雑巾での拭き掃除です.

 

徹底した掃除とは、上の掃除に加え、

カーテン、布団や衣類などの布製品の洗浄です.

可能なら塩素系の消毒薬に浸けた後、洗濯機に2回ほどかければ

安心です.

 

おすすめは

1回で使い捨てられるモップ(100円均一やクイックルワイパーなど)が

衛生的にも、後始末も簡単で好ましいです.

消毒剤は

100倍希釈の次亜塩素酸ナトリウム(ハイター)などの消毒剤が

一番身近にある消毒剤です.

色落ちや匂いに注意してください.

 

このように真菌症はとても厄介な病気なのです。

 

おわり

 

猫の皮膚糸状菌症3〜治療〜

治療方法

真菌症に罹った、皮膚病の猫の治療と共に、

環境の汚染と病気の蔓延を減らすための対策をする必要があります.

それは他の猫にうつさない予防であるとともに、

治療でもあると言えます.

なぜなら真菌が生活環境内にあると

再び感染する可能性があるからです.

 

真菌症に罹った猫に対する治療法として、

まずシャンプーが挙げられます.

普通のシャンプーで洗えばいいのではなく、

専用の薬用シャンプーがありますのでそれを使用します.

頻度は1週間に12回が目標です.

また他にもスプレー、ローション、ムース、

またはクリーム/軟膏にまであります。

毛を刈ることがそれらの治療の有効性をより高め、

環境汚染を減らすという研究もありますが、

それは猫へのストレスを増大させル可能性が高く、

カットの過程やストレスに伴う自傷行為によってできる

皮膚の微小外傷を介した感染の拡大につながる可能性もあるので、

全ての猫にお勧めできる方法とは言い難いです.

これらの方法のメリットは、

薬の全身的な副作用を起こす可能性が低いという

利点があるため、
老若男女を含むほとんどすべての猫に安全に使用できます。

しかし、あくまでこれらは皮下皮膚糸状菌症の補助療法ですので、

単独療法としては適切ではありません。

 

全身療法、つまり薬の摂取が必要になります.

これは感染した動物の毛髪や皮膚内の真菌の増殖を

抑制することを目的としています.

効果が高く広く使われているのが
イトラコナゾールです.

ちなみに副作用の発生率は低いですが、

胃腸障害、肝酵素活性の上昇、および肝毒性が

挙げられます。

治療は上記の二つ、

局所的、全身的、またはその両方である可能性があります.

加えて、感染した猫、感染した猫と濃厚接触をしている動物を

隔離することが一般的に推奨されます。

簡単に消毒できる部屋に隔離することがおすすめです。

猫は隔離されたときにストレスを感じやすく、

特に完全に単独の場合、病気を悪化させる可能性があるので注意が必要です.

 

続く

猫の皮膚糸状菌症2

皮膚糸状菌症は猫の一般的な真菌性皮膚症です.

真菌症、つまりカビの仲間です.

病気は世界中で発生しており、

発生しやすい環境の傾向として、

暖かい環境、集団飼育、外と中を自由に歩き回る猫、

若い猫、免疫不全の動物、および臨床病変のある(免疫力が落ちている)猫は、

皮膚糸状菌に罹患発症するリスクが高いとされています.

皮膚糸状菌は、皮膚、毛幹/毛包、および爪に侵入し、

真菌特有の酵素を産生することによって

普通なら体の免疫による攻撃を受けて排除されるところ、

それを回避して宿主に感染します.

曝露から数時間以内に感染を引き起こします。

 

皮膚と接触すると、関節胞子は角質層と髪の毛を貫通する生殖管を作成します。

皮膚に微小外傷を負った動物で発生する可能性が高くなります.

例えばアレルギーによる引っかき傷など.

感染してから症状が出るのに曝露後24週間で発生しますが、

症状が現れる前に、他の個体に広げてしまう原因となる胞子を放出します。

感染した毛髪と胞子は、環境内で1218か月間生存し続けますが、

再感染の原因となることはめったにありません.

最終的に、数週間から数ヶ月の間に再感染がなければ

自然に解決につながると言われています。

ただし、免疫力が低下している猫では感染が続く可能性があります。

ですので、他の個体に広めない、再感染しないように

整えるの必要があるのです。

 

 

猫の皮膚糸状菌症

糸状菌症とはカビによる皮膚に起こる病気です。

猫の皮膚病野中では発生率の高い病気の一つです。

皮膚糸状菌は、皮膚や毛幹に侵入し、毛嚢炎の臨床的兆候をもたらします。

そしてケラチンを好む生物です。

猫に影響を与える最も一般的な皮膚糸状菌種はMicrosporumcanisでと言います。

(皮膚糸状菌の中にもさまざまな種類があり、それぞれの特性があります)

 

この病気の重要な点は、

伝染性であること、と

人獣共通感染症の両方であるため、

迅速な診断と治療により

環境内での感染と病気の蔓延を防ぐことが

とても大切です。

つまり複数の猫がいる家庭や

猫のホテルや避難所など集団環境で特に重要です。

この病気のコントロールを当たり前にすることは、

他の猫にうつすリスクと

うつされるリスクを

減らすことができるのです。

 

この病気の診断方法は

確実にその病気と診断するにはPCR検査をすることです。

しかしこれは、外の検査機関に依頼する必要があり、

結果を得るまでに数日から数週間の時間が必要です。

 

従来の診断手段、

ウッドランプ、毛細血管造影、皮膚糸状菌培養

といった検査方法は簡便でその場で結果が得られるため、

広く受け入れられています。

ですので、

この病気の治療方針として多いのは

上記の簡易的な検査を行いつつ、

治療を行いながら経過を見ていく方法が

感染の拡大を防ぐためにも

推奨されている方法になります。

このような方法を

治療的診断と言います。

 

 

エリザベスカラー3

エリザベスカラーは、

動きや日常の活動への影響を最小限に抑えるために、

保護が必要な場所を保護するために、

必要な最小サイズにする必要があります。

 

重要なのは、自己外傷の根本的な原因が解決されない場合、

猫は傷自体に苦しみ続けるだけでなく、

掻きたい衝動を消化きない苦しみが続く可能性がり、

逆に首輪を外すと

自己外傷が再発する可能性があります。

 

エリザベスカラーを着用する場合は、

猫の飼い主との話し合いが不可欠です。

飼い主がエリザベスカラーの意味や役割を理解することが、

その悪影響を最小限に抑え、首輪のメリットを最大化する上で

重要な役割を果たすといいます。

 

飼い主が知るべきことは

猫がエリザベスカラーを着用する必要がある理由

そして、

これが時期尚早に除去された場合の潜在的な影響

(皮膚の問題の悪化、治ってきた傷の破壊、追加の手術の必要性、など

関連するリスクとコストも含め)。

エリザベルカラーを装着することで

一部の猫が特定の活動を行うのに問題が出ることがあり、

何らしかの手助けが必要な場合があるということ。

(たとえば、普段猫が通る道を広くしてあげる、

ご飯皿と水皿を高くする、フード付きトイレからフードを取り外すなど)。

首輪の取り外し、交換、調整の方法)。

猫が首輪にうまく対処していないと感じた場合は、獣医病院に連絡することの重要性。 

 

飼い主ができる工夫に限界があります。

そんな時は動物病院は治療として

手助けできることがあります。

 

  痒み止めの薬

  創傷被覆材(包帯やエリザベスウェアなど)

  局所(非毒性)苦味剤 

  術前、術中、術後の鎮痛

  鎮静薬

  抗不安薬

など

その猫にあったものを提供することができます。

 

エリザベスカラーの目的、および猫の行動への一時的な影響など、

使用中に発生する可能性のある合併症について知ることは重要です。

首輪の問題が起きた場合は放っておかず、

トラブルシューティングすることで

猫の快適さを得ることもできます。

 

最後に、

獣医師(病院)は、上記の情報や経験を豊富に持っているということ、

そして解決のための手段を提供してくれる可能性があるということ、

覚えておいてください。

そうすることで

エリザベスカラーの必要性が完全になくなるか、

少なくとも着用期間が短縮されるからです。

 

 

猫のエリザベスカラー2

エリザベスカラーの欠点

多くの飼い主、特に猫の飼い主は、

ペットがエリザベスカラーを着ることを嫌う、

と報告しています。

過去12か月間にエリザベスカラーを着用した

犬と猫の飼い主を対象とした世界的な調査で、

飼い主の77%がペットの生活の質が悪くなったと報告しています。

状況によってペットは長期間首輪を着用する必要がありますが、

エリザベスカラーが馴染むことはなかった、という報告があります.

 

エリザベスカラーを着用する猫に見られる行動の変化が、

首輪自体によるものなのか、

それとも猫が首輪を着用する原因となったものの為なのかを判断することが

難しい場合があります。

たとえば、

避妊去勢手術から回復した猫の行動変化と痛みの重症度の関係を調べた研究では、

エリザベスカラーを着用すると、

雌猫の行動変化の全体的な程度に大きな影響を及ぼした、と言います。

術後の猫の活動レベル、睡眠時間、遊び、普段の行動様式に着目してた研究ですが、

避妊去勢手術などの大手術自体が、

これらの行動の変化に直接つながる可能性があるとも言えます。

 

多くの猫は明らかな悪影響なく、エリザベスカラーを着用します。

ですが

一部の猫の生活福祉に悪影響を与える可能性があるといいます。

飼い主から見て、エリザベスカラー

飲食、遊び、トイレ、身だしなみなど

他の行動を含むさまざまな猫の生活を妨害した、

と報告されました。

また中には

興奮、姿勢や歩行の変化など猫の行動の劇的な変化が起こったと言います.

 

エリザベスカラーは複数の猫を飼っている家庭の猫同士の対立を強めたり、

動物の可動性を妨げる可能性があり、エリザベスカラーによって普段通れる道や隙間が、

それは身に着けることによって内外へアクセスや家内での移動を制限するリスクを高める可能性があります。 

 

続く