●歯垢と歯石●
歯垢と歯石
同じもの、または歯垢の延長で歯石になると思われることもあるようですが、
全く別のものです。
歯石は原因ではありません。
唾液中にはペリクル、というネバネバ成分が入っており、
歯に薄い膜をコーティングする作用があります。
このペクリルというのはと糖とタンパクでできており、歯ブラシをしても約20分で
口の中の滑りとして歯に現れてしまいます。
歯垢と歯石の土台はこのネバネバです。
口の中にいる様々な細菌がネバネバによって絡み合い、細菌の固まりができ、
それが歯に着くと歯垢になります!
歯垢はご飯後約6−8時間ほどで作られ始めます。
ご飯後に早い段階で作られるので食べカス→歯垢と間違えられやすいです。
●歯垢と歯石2●
歯石は歯垢にナトリウムやカルシウムといったミネラルが沈着したものを言います。
大体3−5日くらいで作られます。
歯石それ自体は、歯周病の原因になりません。
石の塊ですから。
イメージで言うと鍾乳洞のようなものでしょうか。
しかし歯石はゴツゴツざらざらしているので、そこに歯垢が付きやすいんですね。
細菌の固まりは歯周病の原因です。
歯石は直接的な歯周病の原因とはなりませんが、間接的にはガッツリ関わってきます。
歯垢は軟らかく、ブラシで擦ればすぐ取れますが、歯石はそうはいかない。
歯石はスケーリングという麻酔かけて行う処置をしないと取れません。
これを踏まえると
歯磨きはどのくらいの頻度で行うべきか?という質問に対して、
ベストは毎食後!となりますが、現実的ではありません。
1日に一回!と言いたいところですが、これもかなりハードルが高い。
デンタルケアは3日に1回、これが現実的な目標となります。
つまり歯石がたまらないようにすることを目標にデンタルケアを行うのです。
●裂肉歯●
肉食獣の特徴として、犬と猫に裂肉歯(れつにくし)を持っています。
裂肉歯の役割は獲物の皮や肉を切り裂くためにあります。
臼歯の一つで、
猫では、上の歯の臼歯の前4番目(第四前臼歯)と
下の歯の一番後ろの歯(第一後臼歯)です。
ギザギザに尖っていて、上と下の裂肉歯が噛み合うようにできています。
ものを噛んだときに、上下の歯がハサミのようにすれ違うように肉を切り裂ける仕様になっています。
●歯の数と性状●
歯の数とその役割を知ることは、デンタルケアの第一歩。
まずは人の歯。
一番手前から、
切歯(いわゆる出っ歯)
犬歯
そして奥の表面積が広そうな臼歯(キュウシ)
と大きく分類すると永久歯は3種類32本(親知らず含む)あります。
余談ですが、全く永久歯がない人と4本とも全て生えてくる人はとっても少ないそうです。
ほとんどの人が1〜3本、永久歯が生えてくるそうですよ。
では犬猫はどうでしょう?
数は…人より少なそうですか?
役割は…犬歯の印象は非常に強いですよね。
まず
犬は42本
猫は30本
です。
犬と猫で歯の数に違いがあるのに驚きませんか?
雑食と肉食動物の違いとも言いましょうか。
犬も猫も人と同じく、
切歯、犬歯、臼歯に分類されます。
犬と猫の歯の数の違いは臼歯の数です。
人と犬猫の大きな歯の違いは、
臼歯の一つである裂肉歯という歯です。
つづく
「こだわり歯科素材」より
犬の歯列 永久歯と乳歯の本数 | 犬の歯科 | ワンホイール